キリンを支える8つのこと

DC·166 Deep Cuts
そびえ立つ首の骨は、たった7つ

そびえ立つ首の骨は、たった7つ

キリンの首は2メートルを超えることもあるが、椎骨の数はあなたとまったく同じ7つだ。ネズミからシロナガスクジラまで、ほぼすべての哺乳類がこの数を共有している。キリンは一つひとつを引き伸ばしただけで、首の椎骨1個の長さは約25センチにもなる。骨は増えたのではなく、ただ伸びたのだ。
塔のてっぺんまで血を押し上げるための体

塔のてっぺんまで血を押し上げるための体

脳まで2メートル血を押し上げるため、キリンの血圧は上が約280、下が約180にもなる。これは人間のおよそ2倍で、あらゆる動物の中でも最高クラスだ。水を飲もうと頭を下げるとき、首の静脈にある弁が1リットル以上の血液をせき止め、頭への危険な逆流を防ぐ。さらに脚のぴんと張った厚い皮膚が着圧ソックスのように働き、足元に血がたまらないようにしている。
生まれたときから角をつけている唯一の動物

生まれたときから角をつけている唯一の動物

キリンの頭にあるこぶは「オシコーン」と呼ばれ、硬くなった軟骨の先端に骨がつき、皮膚と毛で覆われている。キリンは角をすでに形作った状態で生まれてくる唯一の動物だ。出産を安全にするため、オシコーンは頭蓋骨に平らに寝た状態で、まだ癒合していない。数時間以内に立ち上がり、成長とともにゆっくり頭蓋骨に固定されていく。
わずか30分の睡眠で乗りきる

わずか30分の睡眠で乗りきる

キリンはすべての哺乳類の中でもっとも眠りが浅いかもしれない。野生では1日の睡眠は合計でわずか30分から2時間ほどで、1分に満たない短い仮眠に分かれ、しかも立ったままとることが多い。これほど背の高い体では、横になってまた立ち上がるのは時間がかかり危険だ。だから頭を後ろに丸めて尻に乗せる深い眠りは、まれで短い。
夜通し、キリンは互いにハミングし合う

夜通し、キリンは互いにハミングし合う

長らくほとんど鳴かないと思われていたキリンだが、実は暗闇でハミングしていることがわかった。3つの動物園で947時間を録音した研究者たちは、平均約92ヘルツという低い夜のハミングをとらえた。これは人間にしっかり聞こえる音域だ。録音は人気のある説も覆した。どの音も超低周波ではなく、キリンが人間の可聴域より下で会話しているという昔の主張は裏づけられなかったのだ。
斑点の一つひとつが、熱を逃がす窓

斑点の一つひとつが、熱を逃がす窓

キリンの斑紋はただの保護色ではない。一つひとつの濃い斑点の下には、車輪のスポークのように扇状に枝分かれする大きな血管があり、その周りを汗腺が取り囲んでいる。キリンはこれらの斑点に温かい血液を送り込むことで皮膚から熱を放出でき、毛皮の模様を、開けたサバンナで体を冷やすための調節可能な「熱の窓」の格子へと変えているのだ。
11キロの心臓が、一日中重力と闘う

11キロの心臓が、一日中重力と闘う

2メートル上の脳まで血を押し上げるには、並外れたポンプが要る。キリンの心臓は約11キログラムあり、左心室の壁は異常に厚く、強く収縮して巨大な圧力を生み出す。進化はキリンに巨大な心臓ではなく、とても筋肉質な壁を持つかなり小さな部屋を与えた。それが速く拍動して、頭への長い登り道に血を押し上げているのだ。
生まれた瞬間は、2メートルの落下

生まれた瞬間は、2メートルの落下

キリンは立ったまま出産するため、子は約2メートル下の地面へ落ちて生まれてくる。その落下でへその緒が切れ、羊膜の袋が破れ、衝撃が最初の呼吸を促す。15か月の妊娠期間を経て、生まれたばかりの子はすでに身長およそ1.7メートルあり、1時間以内に立ち上がって走ることができる。
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