甲羅の下に隠された8つのこと

DC·164 Deep Cuts
出産のたびに、いつも4匹の同一の子を産む

出産のたびに、いつも4匹の同一の子を産む

ココノオビアルマジロは、絶対多胚性を行うことが知られる唯一の脊椎動物だ。受精卵1個が、どの妊娠でも4つの胚に分かれる。子は遺伝的に同一で必ず同じ性別になり、それぞれ別の羊膜嚢に入りながら1つの胎盤を共有する。一腹が4匹のクローンであるため、同一のゲノムからなぜ異なる個体が生まれるのかを研究するうえで重宝されている。
野生のアルマジロは患者と同じハンセン病の菌株を持つ

野生のアルマジロは患者と同じハンセン病の菌株を持つ

ヒトを除けば、アルマジロはハンセン病菌(らい菌、Mycobacterium leprae)の主要な自然宿主だ。米国南部とメキシコでは、野生のココノオビアルマジロと多くの地元の患者が同じ菌株、遺伝子型3I-2を持つ。2022年のある研究では、アルマジロ由来の分離株は近隣のヒトの症例とゲノム上わずか5文字の違いしかなく、動物からヒトへの感染を強く裏づけた。低い体温が、増殖の遅いこの微生物に適している。
完全な球に丸まれるアルマジロはたった1種だけ

完全な球に丸まれるアルマジロはたった1種だけ

現生する21種のアルマジロのうち、完全に密閉した球に丸まれるのは2種のミツオビアルマジロだけだ。甲羅が体の上にゆるくかぶさり、柔軟な中央の帯のおかげで頭部の板と尾部の板がかみ合い、柔らかい腹・四肢・顔を守る。ほかの種は癒合した板が多すぎて折りたためず、代わりに穴掘りや逃走に頼る。
その甲羅は皮膚の中で育った本物の骨

その甲羅は皮膚の中で育った本物の骨

アルマジロの甲羅は角質でも、カメのような癒合した胸郭でもない。真の骨でできた板「皮骨(オステオダーム)」が、皮膚の深い層である真皮の中で形成され、その上を小さく重なり合うケラチンの鱗甲が覆っている。肩と腰の上の硬い盾は、石灰化していない柔軟なコラーゲンの帯でつながり、体を曲げられる。この骨質の皮膚の鎧は、現生の哺乳類で唯一無二だ。
甲羅が血で淡いピンクに染まる10 cmのアルマジロ

甲羅が血で淡いピンクに染まる10 cmのアルマジロ

アルゼンチン中部のヒメアルマジロ(ピンクフェアリーアルマジロ)は最小のアルマジロで、頭胴長は約10 cm。大きすぎるほどの爪で乾いた土の中を「砂泳ぎ」し、生涯のほとんどを地中で過ごす。薄い背側の甲羅は膜だけで体につながり、血管が豊富だ。この表層の毛細血管への血流を調節することで、甲羅をピンクに染めると同時に、巣穴の中で体温を調節する。
氷河期のいとこは小型車ほどの大きさだった

氷河期のいとこは小型車ほどの大きさだった

アルマジロは、かつてグリプトドンを含んでいた古い装甲の系統に属する。グリプトドンはドーム状の甲羅を持つ仲間で、小型車ほどの大きさだった。最大級のドエディクルスなどは最大で約2,370 kgに達し、数百枚の癒合した骨質の鱗甲からなる硬い甲羅を持っていた。化石から得たDNAは、グリプトドンがアルマジロ科の中に収まることを裏づけている。彼らは約10,000年前に姿を消したが、より小さく柔軟なアルマジロは生き残った。
水中で小川の底を歩いて渡れる

水中で小川の底を歩いて渡れる

緻密な骨の鎧を持ちながらも、アルマジロは2通りの方法で水を渡る。短い距離なら、ココノオビアルマジロは最長6分間息を止め、ただ小川や川の底を歩いて渡る。より広い水面では、空気をのみ込んで胃と腸をふくらませ、体重で沈む前に浮いて水面を漕いで渡れるだけの浮力を得る。
現生哺乳類で最大の爪を持つ

現生哺乳類で最大の爪を持つ

南アメリカのオオアルマジロは、現生哺乳類で最大の爪を持つ。前足の鎌形の第3の爪は、曲線に沿って測ると約20.3 cmに達し、人の手より長い。この爪で岩のように硬いシロアリ塚を引き裂き、大きな巣穴を掘る。体重は30 kgを超えることもあり、おなじみのココノオビアルマジロの仲間をはるかにしのぐ。
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