ワニたちが見せる、評判を覆す八つの素顔

DC·108 Deep Cuts
ワニの顔は、あなたの指先より敏感だ

ワニの顔は、あなたの指先より敏感だ

ワニの吻と顎には、数千もの小さな黒いドーム状の受容器が散らばっている。この皮膚感覚器は、わずか約7800万分の1ニュートンの圧力や水の波紋まで感じ取る。人間の最も敏感な指先のおよそ十倍という鋭さで、ワニは真っ暗闇の中でも見えない獲物を仕留められる。Journal of Experimental Biology、2012年に報告。
実験室で計測された、史上最強の噛む力

実験室で計測された、史上最強の噛む力

研究者たちは83頭のワニを固定し、奥歯のあいだに緩衝材を巻いた測定器を差し込んだ。体長4.6メートルのイリエワニは16,414ニュートン、約3,700ポンドの力で噛みしめた。生きた動物で直接計測された中で最強の噛む力だ。顎を閉じる筋肉は巨大なのに、開く筋肉はあまりに弱く、人の手でも押さえ込めてしまう。Erickson et al.、PLOS ONE、2012年。
口を開けっぱなしにするのが、ワニ流の汗のかき方

口を開けっぱなしにするのが、ワニ流の汗のかき方

アリゲーターには汗腺がない。だから暑い日には、顎を大きく開けたまま日なたぼっこをする。血管の豊富な口の内壁から水分が蒸発し、犬がパンティングで体を冷やすように頭を冷やすのだ。強い日差しの下では口を開けることで頭の温度上昇が目に見えて抑えられると実験で示された。日光浴中のアリゲーターが口を開いたままじっとしているのは、そのためだ。Hagan、Nature、1977年。
凍りついた池で、氷から鼻先だけを突き出して

凍りついた池で、氷から鼻先だけを突き出して

池が凍りついても、アメリカアリゲーターは溺れも、全身が凍りつきもしない。冷血動物特有の休眠状態であるブルメーションに入り、水が周りで凍っていくなか、鼻先だけを水面から突き出して呼吸用の穴を確保する。代謝がきわめて遅くなるため、鼻孔を氷の上に出したこの姿勢を、雪解けまで数時間から数日も保てる。1980年代から記録されてきた行動だ。
巣の温かさが、息子か娘かを決める

巣の温かさが、息子か娘かを決める

アリゲーターには性染色体がない。孵化30日目から45日目のあいだ、巣の塚の内部の温度が性別を決める。約33度に保たれた卵はほぼすべて雄に、30度を下回る卵は雌になり、その間では雌雄が入り混じる。TRPV4と呼ばれる熱を感じるタンパク質が、巣の温かさを性別へと翻訳する手助けをする。一つの塚の中でさえ、暖かい場所と冷たい場所があれば両方が生まれうる。Scientific Reports、2016年。
骨をも砕く顎が、わが子をそっと抱く

骨をも砕く顎が、わが子をそっと抱く

数千ポンドの力で噛みつくその同じ顎が、生まれたばかりの子をそっとすくい上げる。卵の中から響く甲高い鳴き声を聞きつけると、母親は巣を掘り起こし、ときには卵を口の中で転がして孵化を助け、のどの袋に子を入れて水辺まで運ぶ。ワニの子育ては数週間続くこともあり、爬虫類の中では珍しく、知られている限りで最も手厚い部類に入る。
鎧のような背中は、体内の化学を整える緩衝材でもある

鎧のような背中は、体内の化学を整える緩衝材でもある

ワニの背中を覆う骨質の板、皮骨と呼ばれるものは、単なる鎧ではない。血管が豊富に通い、カルシウムと重炭酸塩の貯蔵庫として働く。長い潜水中、筋肉は乳酸を生み出すが、皮骨はそれを中和する鉱物を放出する。ある研究では、潜水中のカイマンの皮骨の乳酸が組織1グラムあたり約14.8マイクロモルまで上昇し、血液を緩衝していた。The Anatomical Record、2018年。
クロコダイルは疾走できる。アリゲーターは小走りどまり

クロコダイルは疾走できる。アリゲーターは小走りどまり

15種42頭を撮影した科学者たちは、少なくとも8種のクロコダイルが陸上で本物の跳躍や疾走に転じ、ウサギのように前後の脚をそろえて跳ね、時速約18キロメートルに達することを突き止めた。アリゲーターやカイマンには決してできず、小走りが限界だ。この疾走する歩法は、小型のクロコダイルが陸で加速し、危険をかわすのに役立っているらしい。Scientific Reports、2019年。
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