揺れる錘が明かす八つのこと

DC·107 Deep Cuts
赤道では、地球を追うこの振り子は決して回らない

赤道では、地球を追うこの振り子は決して回らない

1851年、長い針金で揺れる錘が、地球が回っていることを一室の中で目に見える形で示した最初の証拠となった。足元で惑星が回転するにつれ、振り子の振動面はゆっくりと一周するように見え、印を一つずつ倒していく。奇妙なのは、その速さが立つ場所によって変わること。一周にかかる時間はおよそ24時間を緯度の正弦で割った値で、極で最も速く、赤道では面はまったく回らない。
ニュートンのゆりかごが、二つでなく一つの球を弾き出す理由

ニュートンのゆりかごが、二つでなく一つの球を弾き出す理由

ニュートンのゆりかごの鋼球を一つ持ち上げて列にぶつけると、反対側からちょうど一つの球が同じ速さで飛び出す。なぜ半分の速さで二つではないのか。それでも運動量はつり合うが、エネルギーがひそかに失われてしまう。エネルギーは速さそのものではなく速さの二乗に依るからだ。一球だけが飛び出す結果だけが、運動量保存とエネルギー保存を同時に満たす。あのカチッという音を説明するには、法則は一つでなく二つ要る。
完璧な時計が、赤道近くで遅れた

完璧な時計が、赤道近くで遅れた

1672年、ある天文学者が精密に調整された振り子時計をパリから赤道近くのカイエンヌへ運び、一日に約2分半遅れることに気づいた。振り子が壊れたわけではない。そこでは重力が単に弱く、ほんの少しゆっくり揺れたのだ。その手がかりは惑星全体について何かを明かしていた。地球は完璧な球ではなく赤道で膨らんでおり、そこの地表は中心から遠く、重力の引きがわずかに小さくなっている。
電子機器より前、揺れる木塊が弾丸の速さを計った

電子機器より前、揺れる木塊が弾丸の速さを計った

弾丸はどれほど速く飛ぶのか。十分に速い計時器やセンサーが作れるようになる前、その答えは紐で吊るした重い木塊から得られた。発射体を木塊に撃ち込むと衝撃を吸収して後方へ、そして上へと振れる。どこまで上がるかから、弾丸が持っていたはずの速さを計算できる。1742年に考案されたこの揺れる木塊は、発射体の速度を測る最初の信頼できる方法となり、砲術を本物の科学へと変えた。
メートルは、一秒で振れる長さになりかけた

メートルは、一秒で振れる長さになりかけた

振り子の揺れは長さと重力だけで決まり、重さにはよらない。片道がちょうど一秒の振り子は一メートルをわずかに下回る、約0.994 mになる。1790年、このほぼ一致が、メートルそのものを一秒振り子の長さと定義しようという提案を生んだ。だが微妙な理由で却下された。重力は場所ごとに変わるため、同じ振り子でもパリと赤道とでは少し違うメートルを定めてしまうのだ。
関節を一つ足すと、振り子は純粋な混沌になる

関節を一つ足すと、振り子は純粋な混沌になる

単振り子はなめらかで予測できる弧を描く。その先端に二本目の腕をつなぐと、整った動きは崩れて混沌になる。二重振り子は、決定論的でありながら予測不能な系の典型だ。厳密な物理法則に従うのに、ほぼ同じ位置から放った二つが数秒で激しく分かれていき、長期の軌跡は決して予報できない。出発点のごくわずかな差が、際限なく広がっていく。
巨大な吊り球が、塔の揺れを抑える

巨大な吊り球が、塔の揺れを抑える

高い塔は強風で揺れるため、内部に隠した振り子で安定させるものがある。巨大な球体は、ある有名な例では溶接した鋼板およそ660トンにもなり、頂上近くで太いケーブルから吊られている。建物が一方へ傾くと重い球は反対へ振れ、構造体に遅れてその動きに逆らって引く。塔の固有の揺れに合わせて調整されたこの一つの振り子が、建物の動きを最大40パーセントまで抑えられる。
メトロノームは、錘を上にすると遅く刻む

メトロノームは、錘を上にすると遅く刻む

振り子はふつう短いほど速く揺れるので、机に載るような小さなものでは音楽には速すぎるはずだ。メトロノームは逆さまになることでそれをごまかす。揺れる棒は支点の下に錘を持ち、その上にもう一つ滑る錘を備える。上側の錘を上げると拍子は大きく遅くなり、滑り子を上下させるだけで、小さな装置が毎分40拍ほどの遅さから208の速さまで刻める。
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